市民薄明 曲解説

曲解説

市民薄明の解説をご覧いただきありがとうございます。

今回、皆さんに”決めつけないで、否定も肯定もせずにありのままを受け入れて”と伝えたくてこの曲を作りました。

もう少し細かい説明をさせてください。

この曲は長調なのでメロディーラインは明るく聴こえるかと思いますが、実際はちょっと暗い内容なんです。

1番のAメロでは外でのいじめや家庭での虐待などのストレスでで誰かが亡くなった様を、
Bメロとサビでは、主人公がどっちへ進めばいいのか分からないし
誰に助けを求めればいいのかも分からないという無知ゆえの苦労を歌っています。

間奏では、同じフレーズを何度も繰り返すことにより単調で特にこれといった面白みもないありきたりな日常を表現しました。

2番Bメロでは、主人公があの頃はいろんなことを知ればなんとかなると思っていたけれど、
実際は知ったら知ったで別の苦しみが待ち受けていたと絶望しています。

最後のサビは、不幸のどん底にいる主人公が雨の降る道端に散った花びらを見てちょっと和んでいるような、慰められているようなシーンです。
悲しみの中に訪れた僅かな幸せを想像しながら聴いていただけたらと思います。

さて、ここからは日常生活において気にかけてもらえたらな、と個人的に感じたことをお話ししていきます。

例えばミスが目立つ人を指さして”やる気がない”とか”甘えてるだけ”と決めつける人をよく見かけますが、
本当は悩んでるのに、打ち明けたらまわりに迷惑がかかるかもしれないと
気を使って隠してるのだとしたらどうでしょう?
あるいは助けてほしいのに、自分の思っていることをうまく言葉にできないせいで言い出せないのだとしたら?

レッテルを貼られてしまうと余計に助けを求めづらくなってしまいます。
あなたにとっては簡単なことでも、誰かにとっては大変なのかもしれないと考えたことはありますか?
何かあってからでは遅いんです。
裏を読めとは言いませんが、せめて決めつけないでください。
分からないなら言葉ではっきり訊いてください。

今、苦しい方へ
ス〇ィーブ・ジョブズでも替えが効くんだからあなたにしかできない仕事はこの世にありません。
ですが、あなたの代わりはいません。
どうかご自分を少しでも甘やかしてあげてください。

大切な人が苦しんでいる方へ
“死にたい”と突然言われても、”死なないで”ではなく、”どうしたの?”とか、”何があったの?”と返してみてください。

本当は死にたくないけど、”助けて”などの比較的マイルドなSOSのサインだと”大丈夫だよ、ただの考えすぎでしょ”といった感じで適当にあしらわれてしまい、誰も助けてくれない。それなら”死にたい”って言えば、比較的重みのある言葉だし、自分が今どれくらい助けてほしいのか伝わるんじゃないか。

あくまで私一個人の見解ですが、死にたいの一言にはこんな裏が隠されているような気がします。
あなたに出来る範囲で構いませんので、お話の聞き役を引き受けてみてもらえたらと思います。

ここからは余談になりますが、市民薄明とは”灯火なしで屋外の活動ができる目安とされ、日本では日の出前・日の入り後30分間程度”とされています。(第五管区海上保安本部 海洋情報部様サイトより引用)
大体このくらいの明るさでしょうか。

高校生の頃、下校時間にちょうどこんな空をしていた気がします。
きれいな空を見られて嬉しいけれど、まわりの景色につられて自分の気持ちまで暗くなってくる、
ポジティブとネガティブが混ざったような感覚がこの曲に合っている気がしたので曲名に採用しました。

話が大分ごちゃごちゃしてしまいましたが、このへんで解説を終わりにします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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